公社ニュース ときめき

　藤谷工業は、大手建設会社の下請けを中心に建設業を営んでいます。父・誠さんの跡を継いだ伸一社長は、作業環境の悪さに着目し、次々に優れた発明品を産み出しています。
　今回紹介するのは「サンダー・水切りくん」。ブロックなどを切断する工具のグラインダーに給水タンクと小型ポンプで注水することにより防塵効果は100％というすぐれもの。「ブロック等の切断時には現場近隣がほこりまみれになるため環境を悪化させてしまいます。さらに、健康にも影響があるので現場仕事が不人気の要因にもなっています。この現状を何とかしようと考えたんです」と藤谷社長。まだ商品化できるか不確定な段階だったので費用をかけて金型を作るわけにもいかず、ホームセンターやネットで各種部品を調達し手作りに。「設備がない中で素人が作るのは大変。また、水が漏れないようにするのにひと苦労でした」と藤谷社長。　
　今回、区のホームページを見ていたところ、特許に関する助成金制度があることがわかり、申請しました。「この制度はとても助かります。さらにやる気にさせてくれます」。
　この「サンダー・水切りくん」は、すでにネット販売し、昨年から20台も売れているそうですが、今後、耐久テストを行い、さらに使いやすく改良して、２年ほどで完璧に商品化したい、と意気込んでいます。
　今後について藤谷社長は「この建設の世界にはまだ設備、工具などに工夫が加えられるものがあると思うので、さらなる改善をしていきたい」と話してくれました。

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